住所変更とは?
○住所変更とは、産業財産権の権利者等の予め届けた住所を変えることをいう。
ここに、
●住所とは、自然人(個人)の場合、各人の生活の本拠である場所をいい、
法人の場合、法人の場合は、その主たる事務所の所在地をいう。
●居所とは、住所ではないが、人がある程度継続して住む場所をいう。
なお、
日本の産業財産権の手続においては、産業財産権の登録前後に関係なく、住所又は居所となっており、住所と居所を区別しておらず、「住所又は居所」の欄には、所又は居所のいずれを記載してもよい。
●産業財産権(工業所有権)とは、知的財産権のうち、特許権、実用新案権、意匠権、商標権の4つをいう。
産業財産権制度は、新しい技術、新しいデザイン、ネーミングなどについて独占権を与え、模倣防止のために保護し、研究開発へのインセンティブを付与したり、取引上の信用を維持することによって、産業の発展を図ることを目的にしている。
これらの権利は、特許庁に出願し登録されることによって、一定期間、独占的に実施(使用)できる権利となる。
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「工業所有権」という用語は、主として特許権、実用新案権、意匠権及び商標権を指すものとして用いられているが、これらの中には、農業・鉱業・商業等の工業以外の産業に関する知的財産も含まれている(ウィキペディア抜粋)。
○住所変更手続について
住所変更手続は、産業財産権の設定登録の前後に分かれて、大きく相違します。
設定登録前の手続は、「住所変更届」の書類を特許庁長官あてに書面で提出する必要があります。
設定登録後の手続は、「登録名義人の表示変更登録申請書」なる書類を特許庁長官あてに書面で提出する必要があります。
設定登録前は、出願人が、特許庁へ係属している出願が2以上有していたとしても、特許庁長官へ住所変更届書を1通提出すれば係属している出願の出願人住所は自動的に変更になるので便利です。
ただし、設定登録後は、産業所有権が発生していることもあって、不動産の場合と同様の厳しい手続を要求されます。
設定登録後は、産業財産権を、2以上有していたとしても、特許庁長官へ住所変更に関する書類を1通提出すれば所有している産業財産権の権利者住所は自動的に変更になるのではなく、産業所有権個々に、「登録名義人の表示変更登録申請書」なる書類を特許庁長官あてに書面で提出する必要があります。産業財産権を数多く所有している産業財産権者は、手続が大変といえば大変ですが、多数の不動産所有権者も同様な手続を要求されているので、権利者保護の観点からは必要な手続です。
住所変更手続の書類名 | |
設定登録前 | 住所変更届 |
設定登録後 | 登録名義人の表示変更登録申請書 |
○登録査定謄本送達から設定登録前までについて
特許庁審査官が最終的に拒絶理由を発見できなかった場合、登録査定謄本が送達されます。この時点では登録料を納付しさえすれば、確率100%で設定登録されて産業財産権が発生します。
設定登録査定謄本送達から設定登録前までの間に住所変更を行った場合、下記の場合について説明します。
(1)既に登録料納付手続を行った後で、住所変更があった場合
既に登録料を納付していますので、特許庁は登録証の発行準備に入っていますので、急いで住所変更手続を行ったとしても、間に合わないで、登録証の権利者の住所又は居所の欄には、変更前の旧住所が記載される場合が生じます。
そして、一旦変更前の旧住所が記載された登録証が発行されますと、記載事項が例え間違いであったとしても、登録証の修正は、一切特許庁は受け入れて貰えません。これに例外はありません。
何故ここまで厳格かと言えば、登録証を登記簿謄本のように勘違いしておられる人もおられますが、登録証自体には何等の効力はなく(紙切れに過ぎない)、特許庁のサービスに過ぎないということと思われます。
そして、権利者の住所又は居所の欄には、変更前の旧住所が記載された登録証が届いた場合、住所変更が間違いなされたかどうかは、簡便には電子図書館で、厳格には登録原簿で確認する必要があります。
この場合は、登録料納付期限(30日)がありますので、登録料納付手続が優先されることは当然です。
住所変更は、法律的には、設定登録後の産業財産権が発生した後でも、手続をすることはできます。
設定登録後は、設定登録前に比較して、住所変更手続が、より煩雑になり、印紙代も必要になるという不利益が生じます。
住所変更手続を急いで、できることなら、登録料納付手続と同時に行うことがよいです。住所変更手続が遅れると、前述したように、住所変更手続を行ったとしても、間に合わないで、登録証の権利者の住所又は居所の欄には、変更前の旧住所が記載される場合が生じます。
登録料納付手続と住所変更手続に時期的に余裕がある場合、登録料納付の出願人の住所又は居所の欄には、変更後の新住所又は居所を記載することをお勧めします。確実に変更後の新住所又は居所が記載された登録証が届くとともに、住所変更届が適切に行われたことも確認でき、一石二鳥の効果があります。
(2)未だ、、登録料納付手続を行っていない間に、住所変更があった場合
この場合は、登録料納付期限(30日)がありますので、登録料納付手続が優先されることは当然です。
住所変更は、法律的には、設定登録後の産業財産権が発生した後でも、手続をすることはできます。
設定登録後は、設定登録前に比較して、住所変更手続が、より煩雑になり、印紙代も必要になるという不利益が生じます。
住所変更手続を急いで、できることなら、登録料納付手続と同時に行うことがよいです。住所変更手続が遅れると、前述したように、住所変更手続を行ったとしても、間に合わないで、登録証の権利者の住所又は居所の欄には、変更前の旧住所が記載される場合が生じます。
登録料納付手続と住所変更手続に時期的に余裕がある場合、登録料納付の出願人の住所又は居所の欄には、変更後の新住所又は居所を記載することをお勧めします。確実に変更後の新住所又は居所が記載された登録証が届くとともに、住所変更届が適切に行われたことも確認でき、一石二鳥の効果がある。
サイト名 | 住所変更専門サイト |
運営事務所 | 商標登録・特許事務所 富士山会 |
代表者 | 弁理士 佐藤 富徳 |
電話 | 0120-149-331 |
FAX | 0120-149-332 |
メール | fuji3kai@sweet.ocn.ne.jp |